今回はテント泊の作法です。雪崩の危険や強風の通り道、吹き溜まり等を避け、なるべく平らな場所を選びます(できれば計画段階で過去の記録や地形図から候補地をいくつか決めておきます。
まず、テントを出す前に整地です。4-5人用の場合、3m四方を全員で踏み固め、スコップで平らにならします。整地が出来たらテント設営とトイレ作りを分担して進めます。※風が強い時には全員でテントを飛ばされないように押さえつけながら設営します。※テント設営時には、アイゼン、ワカンの類は取り外し、その後は撤収するまで装着したまま近づいてはいけません。
テントを出したら、風に飛ばされないようにザックを先に入れておくか、張綱のループにピッケルを挿しておきます。※ループはピッケルをすぐに挿せるように、あらかじめ作っておきます。
自在の位置はあらかじめテント寄りにセットしておきます。※無雪期にも、この位置がおすすめです。
収納袋は、テントを背負ってきた者が責任をもって管理します。※無くしてしまったら、持ち替えるときに困ります。
ポールに雪を付着させないように気を付けましょう。ジョイント部分が凍り付くと撤収が大変です。
ポールスリープに差し込むときにも雪に着けないで下さい。
途中で引っかかった場合、力ずくで押し込もうとすると、簡単に穴が開きます。優しくお願いします。
テントの位置が決まったら(出入口面は風の流れと平行に向けます)竹ペグを埋める穴を掘ります(深さは雪質によって加減します)。
竹ペグはガースヒッチで止めます。
余分な張綱をグルグル巻いて…
先ほど掘った穴に埋めます。
四隅を竹ペグで止めたら自在でたるみを取ります。
張綱の角度は、テントから離れすぎると、雪かきの時に引っ掛けて邪魔です。
仕上げに入り口前を掘り下げます。
入り口前が低いと出入りが楽です。
靴やザックに凍り付いた雪を払うタワシは、決めた場所に掛けておきます。
テントが張れたら、最初に全員のテントマットを出してもらい、隙間の無いように敷き詰めます。※向かって左端は(寝袋がテントパネルに直接触れないように)30cmほど立ち上げます。
張りのあるAPテントマットがおすすめです。
向かって右側はザックを積み上げるので、テントマットの立ち上げは無用です。
テント内に積み上げたザックは、翌朝の出発準備まで触らないので、あらかじめテント内で必要な物とそうでないものとに分け、使わない物はザックに入れておきます。
この時、できればテントシューズに履き替え、登山靴はナイロン袋に入れて、テント内に積み重ねたザックの上か隙間に置きます。※テント内を汚さないためというより、テント内の湿気から靴を守るため。
ついでに食担は水作りに必要な分の雪を用意しておきます。※入り口前を掘り下げてできたバケツ部分に置いておく。
ストックやピッケルなど、ザックに入らない物は、一か所にまとめておきます。※スコップ1本は雪かき用に出入口そばに置きます。
ベニヤ板(ストーブ台)を中央に敷き、四隅に一人ずつ陣取ります。※食担は向かって左、入り口近く。
アグラが苦手な人は寝袋に腰掛けると楽です。エアマットは敷かずに、背中がテントパネルに触れないように使います。※もちろん寝るときには敷きます。鍋をひっくり返したら大惨事となります。食担以外が交代で押さえておきます。食担は換気にも気を配り、出入り口の開閉を調整します。※ベンチレーターは基本開けたまま閉めません。
LEDランタンがあると便利。※ダイソーのが電池長持ちでお勧め。
ベース方式でテントを留守にするときは、出入り口(吹き流し)を外から閉めます。
最後に撤収。お決まり通り、ポールは中央からたたんでいきます。もしジョイント部分が凍り付いて抜けない場合は、インナー手袋でこすって、その摩擦熱で溶かします。
本体は、収納袋の大きさに丸めたのでは太すぎて入りません。収納袋より少し長めに丸めるのがコツです。
飛び出した部分は気合で押し込みます。
濡れたまま、狭い袋に押し込んで放置するとすぐに劣化してしまいます。
できれば車に戻った時点で、大きな袋に移し替えてください。そして、なるべく早く乾燥させてください。※ポールも濡れたまま放置すると、ゴムが早く劣化します。
おまけのオマケ。竹ペグの調達。
若葉マーク2022年1月21日 22:24 /
何から何まで、初めて知ることばかりです。勉強になります。寒そう。大変そう。でもいつかは。。。