外岩では懸垂下降が基本です。
シルクロードの終了点でセカンドビレイし、あえてWashingをフォローしてもらいました。
たまたま終了点の良い課題があったので、Washingをリードしてきたと仮定して下降してもらいます。
とりあえずはセルフビレイでしょう。
すぐに懸垂下降するので、PASでセルフビレイをセットしますが、ボルト1本ではダメです。
セルフビレイは信頼できるアンカーポイントが2ヶ所以上連結されているか、あるいは自分で連結することが鉄則です。
昨年はトップロープで登らせてもらっていて、最後に回収するときは残置カラビナでロワーダウンだったような…。なのに今年は残置カラビナが消えている。
そうだ!残置カラビナの無い場合や、あってもゲートが開かない場合は結び替えだっけ…?
あれ?チェーンにはバイトにしたロープは通しにくい…。
そんな時には、ロープを一旦解いて、チェーンに通してから結び替え…。いや、ちょっと待て。そもそも結び替えは、まだ教わっていないし、ロープを解くなら、いつも練習している懸垂下降が良いではないか。
よし、セルフビレイは、このまま使えそう…。
ロープを解く前に、真ん中まで手繰り寄せて、クローブヒッチで固定。
ロープを解いたら、もともと連結されていないアンカーポイントなので、2ヶ所とも通します。
チェーンに通したロープを下に垂らしたら、クローブヒッチを解きます。※基本はロープの末端どうしを結んで下に垂らします(ロープが安定した地面まで届いていることが確認できているという前提で省略してしまいました)。
ロープが中央で折り返されていることを再度確認してから、いつもの通りに懸垂下降のセット。
ロープに荷重移動し、懸垂下降のセットが正しいことを確認したら、片手でセルフビレイを解除(もう片方の手はロープをしっかり握ったまま)。
いつもの通りに懸垂下降して終了です。
それでは、なぜ結び替えでなく、懸垂下降ばかり練習するのでしょう?
前回、シルクロードの終了点で、残置カラビナのゲートが開かないと仮定して、結び替えの練習をしていた写真です。
前回は2枚あった残置カラビナが、今回は1枚だけになっていました。
幕山の砂っぽい土の付着したロープで擦り続けられた結果です。残置のカラビナでトップロープはもちろんですが、ロワーダウンもマナー違反です(しっかり管理されているジムは別)。グループで何人もが続けてトライする場合は、自分の捨てびなをセットし、最後には、やはり懸垂下降で回収するのが良いでしょう。※結び替えも、セルフレスキューのカテゴリーとして、練習しておく必要はあります。
マタギを目指して修行中2022年3月16日 21:43 /
なぜここでフォローかと思って登って支点を見て、運営委員長の思慮深さに畏れいった次第です。前日にABスタンダードの支点構築のところを見て勉強していたのに、実践ではすっかり忘れていました。連結した支点からセルフとると何度も言われているのに実際にはできない。経験を積んで習得するしかないのでしょうが、なかなか遠い道のりです…