指の骨折から3か月が経ちようやく骨が付きました。ずっとドクターの言いつけを守り大人しくしていましたが、もう我慢ができません。GWは雪の槍ケ岳へ行ってきました。
5月2日の深夜バスで新宿を出発し、翌3日早朝に上高地へ着きました。
上高地らしい風景を楽しみながら、河童橋、明神、徳澤、横尾と歩いていきます。
なお、徳澤と横尾の間は工事中で梓川沿いの迂回路を通ります。きちんと整備された路で歩きやすいです。
横尾からは涸沢や蝶に向かう人と別れて、ぐっと人影が少なくなります。
時々小さな流れを横切り、森の中の登山道を歩いていくと橋が架かっていました。
橋を渡ると標識が立ててあって、丁度良い休憩場所でした。
次の枝沢の二俣あたりになると だんだん疲れてきて人影も少ないので少々不安になってきました。単独行はこういう時寂しいです。もうそろそろ槍沢ロッジが見えてきてもいいはずなのに。GPSを確認するとロッジは沢沿いからちょっと森の中にはいったところみたい。まだかな、まだかな、と思いながら歩いていると、とうとう槍沢ロッジに着きました。
槍沢ロッジに着いたのは13時でした。朝6時から歩き始めたので、実に7時間かかったことになります。これは遅い。遅すぎる。翌日の行動に暗雲が垂れ込めます。
結局、翌朝の朝食をお弁当にしてもらい朝5時に出発しました。
槍沢ロッジから上は残雪がありますが、赤布を付けてくださり、また踏み跡があるので迷う事はありません。林の中を1時間ほど歩くとババ平のテント場につきました。
ここのテンバをぬけると広い雪の斜面になるはずですが、今年は雪どけが早く谷底が覗いていました。
雪渓の景色を楽しみにしていたので残念でしたが、大曲より上は雪がたっぷりありました。
早くに槍沢ロッジを出たはずなのに、すでに追い越される。
大曲から先は地形的に風が強く歩くのに苦労しました。槍沢ロッジで天気予報を見ましたが、「午前中は風が強い」とのことで予想はしていましたが、チビッコの私にはなかなか辛いです。うっかり片足を上げると風に煽られます。耐風姿勢でやり過ごして風が弱くなったら歩くの繰り返しでした。おまけに稜線近くでは傾斜がきつくなるではありませんか。
それでも 槍の姿を見ると元気が出てきます。
なんだかんだで槍ヶ岳山荘に着いたのはすでに13時。早速受付を済ませて槍の往復に出かけました。基本的に登り下りの矢印どおりに登るのですが、夏と違い人がいないのでそこは臨機応変のようでした。カメラだけをポケットに入れて身軽にして登りました。風はやんでいました。直射日光で岩はホカホカと温かいので手袋を外して素手で岩を掴みました。久しぶりの岩の感触でした。クライミングレベルとしては簡単ですが、失敗すればお終いなので、慎重に慎重に行動しました。私が登頂した時は誰もいませんでした。「槍を独り占め」なんと贅沢なことでしょうか。
カメラで周囲の山山をぐるりと360度写真に収めました。
このあとガイドさん達がやってきました。私の写真もとって頂きました。ありがとうございました。
さて、翌日は放射冷却で槍沢がガチガチに固くなるとの事を聞き、ゆっくり朝ごはんを頂いてから下山しました。ピッケルは持っていましたがやはり指がちょっと心配でしたので、多少とも雪が緩くなってアイゼンが刺さる時間まで待とうと思いました。
登山バスを16時に予約していたので間に合うが心配でしたが、10分前に着くことができてほっとしました。
振り返ってみれば、なんだか勢いで登ってしまいましたが、天候に恵まれ良い山行日和でした。
マタギを目指して修行中2022年5月7日 20:07 /
いい天気で登頂で、しかも山頂独り占め! 会長ひとりやすやすと登られると、会員も鼓舞されます!