埼玉県日高市、日和田山の岩場、男岩の上部に張り巡らされたワイヤーとの付き合い方について、日和田の常連たち(4名)から伺ったお話も交えてレポートにしました。
このワイヤーは某ガイドが張ったもので、クライアントのテラスへのアプローチや…
…セルフビレイに利用されているようです。
ワイヤーが付け替えられたのは、古いものの一部が破断したからだと思われます。
2022年4月23日、ハンガーとの接触部が破断しました。
日和田山の岩場は、常に近郊のクライマー達でにぎわっています。
男岩のテラスも然り。セルフビレイのセットも譲り合って行います。
リングボルトやRCCボルトにワイヤーが付けられていた時代もありました。
私たちは、ワイヤーにランヤードを掛けただけで安心することは危険と考えていました。
さらに太くなった分、以前はカラビナを掛けることが出来たハンガーが利用できなくなりました。
それでも、ワイヤーの通っていないハンガーとチェーンの部分は利用できます。
テラスへのアプローチには他の手もあります。
ワイヤーでなくても、コードレットで複数のアンカーポイントを連結することが出来ます。
それでも「何も無いよりまし」と、利用されている方もいるので、一概に撤去を求めることもできません。どのような点に気を付けて共存すべきか、常連の方に聞いてみました。まずは、足を引っ掛けそうで危ないので、今以上に増やしてもらいたくないと言うことでした。
ランヤードを腰より低い位置に掛けるのは危険。
ワイヤーにロープを掛けて懸垂下降しようとしていたのを見て、さすがに注意したこともあるそうです。
必ず解れてくるので、手に刺さったり服に引っ掛けたりして困る。
金属どうしの接触部分は腐食しやすい。
結論、他のアンカー同様、何をどのように利用するかは自己責任。各自が自らの責任で点検し、判断するものですが、事故が起こればアクセス問題にもなりかねません。明らかに危険な場合は、お互いに注意しあいましょう。