ハーネスとロープの連結(ダブルフィギュアエイト・フォロースルー)を指導するためのポイント(AB方式)前編。マヒトさんが家でも練習できるように、ペコちゃんにお手伝いしてもらいました。
ロープを結ぶ前にハーネスをチェック(ハーネスの正しい装着は別途)。体の動きを妨げないようにか、上下のタイイングループが離れるように(股上深めに?)デザインされたハーネスが増えています(特に女性向け)。
そのような(股上深め?)ハーネスで、無理に上下のタイイングループがくっつくようにキツク結ぶと窮屈です(以前はタイイングループがくっつかないとサイズが違うと言われたが…)。さらに、ウエストベルトのタイイングループが下がるため、ぶら下がった時のバランスが悪くなります(タイイングポイントが重心より下だと危険)。
かといってループが大きすぎてもだらしないし、危険です。上下のタイイングポイントが適度に張られ、結び目が立つくらいが丁度いいです(心配な方はチェストハーネスの併用も勧めます)。
ロープの末端をどれだけ余らすかは諸説ありますが、ここでは末端処理して(ダブルフィッシャーマンズノットで絡める)、さらに一握り分としています。長すぎると邪魔なだけでなく危険な場合もあります(写真は若干長めですが許容範囲内)。
問題は結び全体でどれくらいの長さが適切か。直径10㎜のロープだと120㎝必要とも言われていますが、いちいちメジャーで測る方はいません。ロープの太さや硬さでも変わります。よく使うロープは自分の身体の部位に合わせておいて(どこでも良いので、自分であみ出して下さい)、実際に結ぶロープに応じて微調整します。
よく見かける結び方(一重のエイトノット)ですが、できるだけロープの元(スタンディングパート)を捩るのは避けたいです。せっかく測った長さもズレやすいです。
シングルのエイトノットを適切な大きさに絞り込む前に手を離してしまっては、長さを測った意味がありません。末端が長すぎたり足りなかったりで何回も結び直す方は、あきらめる前に良く考えてみて下さい(測った位置を放すからダメなんです)。
測った位置は、しっかりと摘まみ、一重のエイトノットを適切に絞り込むまで離してはいけません。
次に正しいダブルフィギュアエイトノットのイメージ(対になる二本が交差していない)を正確に覚えましょう。よく技術書等で紹介されているイメージは、ハーネスに連結する場合、横から見たものとなります。
横から見たイメージを上から見て再現しようと捻ってみても、出だしから迷ってしまうのは当然です。
慣れないうちは横からも見ながら結びましょう(慣れれば上から見ただけでも結べるようになります)。
前編の最後に、エイトノットをロープの端で結ぶ場合、末端が(比較的に)緩み易い向きがあるということも覚えておきましょう。簡単に解けるということでもないけど、少しでも緩んできたら気持ちの良いものではありません。俗に言われる「外・外・内」という沿わせ方だと末端が緩み易い向きになります。「内・内・外」と覚えましょう。
後編へ続く。