シーズンの山場、建国記念日絡みの三連休を迎えてアイスクライミング熱は高まるばかりのY岸家。ムーヴは少しずつ身に付いてきたので、リードのための練習に注力したいところ。先週に引き続き大師匠と、今回は沢の会のIさんにもお付き合いいただき、初日は美濃戸口河原奥の氷瀑へ。
大師匠にセットしていただいたトップロープで疑似リード。登る前にルートを観察し、スクリューの設置計画を立てる。クラックをリードする前にカムセットの作戦を立てるのと同じ。
★安全にリードするために★ 落ちても大丈夫なようにスクリューを設置する。リード初心者&アックスの打ち込みが非力な私の場合は、
・難しいセクションが始まる前に一本設置。例えば傾斜がキツくなる手前に。何メートル間隔で設置という基準も設けつつ、それとは別の基準として。
・アックステンションしてスクリュー設置。まだ手際の良くないスクリュー設置動作を、安全に行うため。
・アックステンションを安全に行うために、打ち込みの弱い左手ではなく、右手で打ったアックスにテンションする。
実際やってみると、スクリューを打ちたい所と、アックステンションを決める位置の関係がうまく行かない。自分の身長と腕の長さに合った距離がまだ掴めていないのだが、これは何度も練習すれば身に付くだろう。フィフィを伸ばす長さは微調整中だが、大体良いみたい。
★実践中にアドヴァイスいただいたこと★
・アックステンションで自重をかけたら、作業が終わるまでテンションを抜かない。テンションをかけたままで、荷重方向は真下に保ち、アックスが動いたり抜けたりしないように。作業中に氷壁から身体が離れ過ぎると真下への荷重が保てず危険。
・スクリューは、氷の突出部や肩状のところに打っちゃダメ。
・スクリューのハンドルを回す時にフィフィの紐に当たると危ないので注意。
・スクリューの、ヌンチャクを掛ける部分は真下に。真下に来る手前で止まってしまったら、少し逆回りに戻しても良いので必ず真下に。
・氷瀑の落ち口に身体を上げる前に一本打っておく。
交代で練習をしているうちに飽きてきたので、氷瀑の端の氷柱状になったところで遊んだ。
奥の氷柱も、トップロープを張っていた方々のご厚意で1本だけ登らせていただいた。悠長に時間を使うわけにも行かないので、既に出来ている段差を使って省エネでササッと登った。
日帰り参加のIさんを茅野駅まで送ったついでにスーパーで酒とツマミを買い込んで、八ヶ岳山荘のロビーで酒盛り(*大師匠は茶か盛り)をして就寝。
2日目は峰の松目沢F2にて引き続きリード練習の予定だったが、山ちゃんが美濃戸口にデポした車にサングラスを忘れてきたというので困った。陽当りの良い峰の松目沢は諦めて日陰の南沢小滝へ行こう、と大師匠。なるほど!丁度、同じ会員だが関西在住で中々会えないUさんが南沢に来ている筈だし。
南沢沿いの道は、未だたっぷり残っている5日前の雪のおかげで歩き易かった。プラスの気温で、緩やかな登りでも汗が滲んできたので薄着になる。分岐を右に折れ、漸く小滝が見えてきたところでUさんが出迎えて下さった(大師匠の声が聞こえたとのこと)。久しぶりの再会!
滝の手前の広場に荷物を下ろして支度しようとするが、冷凍庫に放り込まれたみたいに恐ろしく寒くて暫しメゲる。防寒着を着込み、靴を脱いでカイロを入れ、ポケットにもカイロを入れて何とか人心地を付けて、やっとこさ氷瀑の方へ。山ちゃんは既に一本登らせてもらったようだ。
Uさんの会を含め2つの山岳会パーティが左右にトップロープをかけていて、ご厚意で私達も使わせていただいた。例年より幅が狭いそうだが、寒〜い日陰だけあって良く凍っていた。
交代で練習をしながら昨日の復習をするうちに午後になり、そろそろトップロープが回収されるタイミング。私はリードするにはアックスの打ち込みが未だ不安定なので、Uさんの会のトップロープを借りて自分のロープをセットしに行く。
何を血迷ったかATCと環付ビナしか持たずに登ってしまい、自分なりに工夫して何とかフリーの状態は作らずトップロープをセット。降りてきて大師匠に懺悔すると呆れられてしまったが、スリングがなくてもメインロープが余っているんだから上手く使えば良いんだよ、とアドヴァイスいただき結果的には良い勉強になった(忘れ物はイカンけどね)。
その後、交代で疑似リードをしながら昨日の復習。ずっと指導役に徹していらした大師匠、そろそろ登らないと寒くて仕方ない。ということで選んだルートは岩と氷瀑の境界。
その後、大滝から移動してきたパーティや氷瀑見物のパーティも来て、さすが好天の三連休という盛況であった。
赤岳山荘に戻り、Uさん達と一緒にビールを呑みながら夕食。部屋に戻ってからもいっぱい話せて嬉しかった。赤岳山荘の食事は、山の幸を使ったオリジナリティある素朴な和食で美味しく、私はとても気に入りました。
〜3日目に続く〜
(2024年2月10日、11日実施)
kapi2024年2月24日 12:44 /
背後で大師匠の声が聞こえた時は、 ついに俺も幻聴が聞こえるようになったか・・・・ って振り返ると、、、 大師匠が立っていたので本当驚きました(笑) 予期せずY家のお二人にもお会いできて良かったです。