赤沢山リベンジならず

先週、私が膝丈ラッセル４時間で標高差300mしか登れなかったのを情けなく思った山ちゃんが、２人ラッセルで上まで行かなくちゃ！と参戦してくれた。予報は雪だけど、大雪警報でもないのでとりあえず行ってみることに。

各駅停車の旅だと登り始めの時間が遅く登頂は見込めないので、車で５時に埼玉を出発。関越道の赤城高原あたりから雪が舞い始める。水上ICで降りて暫くの間は道路除雪も行き届いていたが、湯檜曽の温泉旅館を過ぎた途端に雪道になりペースダウン。土合駅の少し手前でハザードランプを点滅させる先行車列が。車を降りて見に行くと、６台くらい前で2WD車がスタックしていた。何人かで押しても駄目で、ランドクルーザーのドライバーが太い縄で引っ張って出してやり、渋滞は解消。しかしこのロスで電車で来るのと大差ない時間になってしまったが、まあ仕方がない。

ドライブインのお兄さんに「１mは降ったけど行くの？スノーシュー？」と訊かれたので、「ワカンで途中まで行って帰ってきます。」と答えて出発。空の色も雪の量感も先週とは別世界のようだ…というかトンネルの向こうの世界、山ちゃんの田舎に近い感じだ。何しろ白毛門の駐車場への登り口からワカンとスコップが必要だったのだから。

先週の賑やかさが嘘のよう。

少し後から来た２人は白毛門の方へ向かって行った。トレースがあるからスコップは不要なのだろうが、ピッケルを手にした彼等を山ちゃんは不思議そうに見ていた。

ここのところ好天に恵まれてばかりで、正月に酔っ払ってポチッて(ネットで買って)しまった電熱ゴーグルの出番が無かったのだが、今日は吹雪いてこそいないが普通に降っているので性能を試すチャンス。

赤沢山への緩斜面には微かなトレースがあったが、直ぐに消えてしまった。後はひたすらスコップラッセル。交代させて貰ってスコップを振るい、ステップを刻む。かなりの運動量だが、電熱ゴーグルは曇らなかった！まぁ、電池が切れなければ、ですが。

新雪の量が凄いので雪崩を警戒して先週よりも早めに尾根に上がる。樹のそばまで来ると安心感はあるが、大穴が空いているので埋めてから進むため時間がかかる。先週一人で来た時は面倒なので迂回してしまったのだけれど、迂回が危険な場合もあるのだから練習が出来て良かった。とは言え、尾根に上がった最初のうちは危ないからと交代させて貰えず、少し緩やかになってから練習しただけなのだけれど。

頭上の木の枝から雪がザバーと落ちてきたりするが、電熱ゴーグルちゃんのお陰で視界は良好。

そんなこんなで、幾らも進めずにいる内にふと時計を見ると既に12時半だった。あと30分頑張ってもたかが知れているし、急斜面なので下るのにも時間がかかるかも知れないという訳で、引き返すことに決定。

前回スノーシューで下山した時に比べると、ワカンの方が断然楽だった。あっという間に降りてしまい拍子抜け。まぁ良いか…早く家に帰って呑もう。

身支度とパッキングを整えに、土合の駅へ。

ドライブインに戻ると、たかだか４時間停めていただけなのに、車が中々の状態になっていた。

やっぱり谷川周辺の天候は、侮れませんな。というか私が赤沢山に登れる日は来るのだろうか…？