• 登山技術研究会アルペンブルーメ|東京都勤労者山岳連盟に加盟する山岳会|岩登り・沢登り・雪山登山が好きなアルパインクラブ|登山の基本技術を研究し指導者を育成する山の会|東京都練馬区を拠点に活動

鞍掛沢懺悔譚

企画すると必ず予報が悪くて中止になる山域がある気がする。大先輩の「ギョウザのゴルジュ」然り、Y岸家は尾瀬がジンクスであるようだ。日本の北側が悪天予報の8月第1週末、比較的予報の良い南アルプスへ転進を決め、雨の夜道を尾白川渓谷の駐車場へ。朝には雨が上がっていることを期待して就寝。

甲斐駒ケ岳の登山口とあって人や車の動き出しが早く、アラームが鳴る前に目が覚めたので窓の外に目をやると、雨。合羽を着込んで意欲満々の登山者達とは対照的に、全くやる気が出ないY岸家は好転を期待して二度寝したが結局ダメ。取り敢えず朝飯を食って出発してみる。

日向山登山口の駐車場

傘をさして林道を歩き出す。錦滝の看板が出てきたが、滝はガスっていて良く見えない。

ぼんやりと錦滝

途中、トンネルで朝飯を食って(また?)、林道終点に到着。

古びた残置ロープを要所だけそーっと使って、急斜面を下降して入渓。降りてみると雨が上がっていて嬉しくなった。

なるほど確かにバス◯マン

暑い日なら水に入って遊びたいところ!

目の前でのんびり泳いでいる岩魚や、人がそばに来ても羽繕いなんかしているカワガラスがいて、何だか微笑ましい沢。焚火跡から判断するに釣り人の入渓は多そうなのだけれどね?

こんな鮮やかな花も

このまま予報通りに晴れてくるのかと期待していた12時半頃、雨が降ってきた。

雨降ってても、キレイ

本降りになってしまい、どうせ泊まりで時間があるので、岩陰で暫し雨宿り。

14時ちょっと前、小降りになったので再び歩き出す。美しいナメ、淵には魚影。

幕場を探して右岸にチラチラ目を走らせながら遡行していたが、やっぱりチョット戻って釣りをしよう!ということになった。不肖の弟子もモタモタと支度をして、目当ての淵へ。

青空も見えてきた
小ぶりの可愛い子

弟子も分からないなりに場所を変え品を変えして、数匹の釣果を上げた。一人一匹だけ残してリリース。遊んでくれてありがとう。

もう夕方になってしまうので、竿を仕舞って幕場を探さなければ。

急ぎつつも振り返ってしまう美しさ

そして極上物件を発見。

ー2日目ー

久々の家族山行、山ちゃんは朝は中々起きないタイプなので一人静かに溪の朝を堪能。

のんびり9時半前に出発。日帰りの沢なので油断しまくっているのが分かるね。

幕場周辺もナメが美しい

実は昨日、雨脚が強まった辺りからこっち現在地確認を疎かにしてしまっていて、幕場は乗越沢との出合のチョイ手前くらいだろうと想定していたけど確信は無かったの。

出発して少ししたら右に乗越沢が出てくるだろうと想定しながら進む。果たして良きタイミングで右から支沢が。さて、コレに入って…ん、コレじゃない!

これは違うよねぇ…?

(訂正:上の写真は乗越沢の入口で正しいです。私が違うと思い込んでしまっただけでした。詳細は後ほど)

じゃ、もうちょい先か。と、進む。再び右から支沢。小さ過ぎる。もっと進む。ゴーロが続く。乗越沢は出てこない。現在地の認識が間違っているのか?かなり先に出合が見えているが、あれを乗越沢とするには遠すぎるような気がする。昨日、油断している間に乗越沢を見落としてしまい、鞍掛沢の本流を進んでいるのではないだろうか。

つまらないゴーロは続くよ長々と

先に見えている出合が鞍掛沢と乗越沢の出合なのか、それを過ぎて鞍掛沢に入って次の出合なのか、地形に差が乏しくて絞り切れない。困った時の神頼みならぬスマホ頼みを試みるも、GPS機能が見事に故障していて役に立たず。嗚呼、昨日の怠慢が悔やまれるが時既に遅し。先に進んで万が一違う沢を詰めちゃったら情報もないし大変そうなので、回れ右して下降して乗越沢が出てきたら入るという方針に決定。

戻ってきちゃった

下りはあっと言う間。悲しいかな、乗越沢出合は現れなかった。じゃあ、遠くに見えてたアレが乗越沢だったんだな~。ゴーロが長いのはおかしい、と思い込んでしまっていたのが敗因ですね。

(再び訂正:上記も間違いです。勘違いしたままなのです。トホホ)

という訳で、あとはお花の撮影タイム。

入渓点から林道へ登り上がり、駐車場へと歩き始める。昨日は見えなかった景色が見えて多少なりとも敗北感を軽減してくれた。

眺め、あったのね
錦滝

乗り越しちゃったかと思ったら、手前で降りちゃってたというお粗末な譚でした。地図読みは、イチからやり直しです。

(訂正と追記:乗り越してもいなかったのです。正しい駅で降りたのに、反対側の電車に乗って戻っちゃったって訳。金曜夜の酔っ払いも顔負けの失態ですが、素面でやってるんだからなお悪いね。敗因は、等高線を厳密に読んでいなかったことですね。絵に描いたような出合だと思い込んでいました。猛省しております。ま、懺悔譚としての完成度は高まったかな。)

コメント一覧

たーにゃ2022年8月17日 16:33 / 返信

美しい沢でしたね。 でも、乗越沢出合いからが、これまた長いので戻ってくるのもアリかもしれません。 機会があれば泊まりで来てみたいです。

wakuwaku2022年8月18日 09:18 / 返信

乗越沢との出合いは、よく見る「ザ・出合」っていう感じではなかったですね……。 美しさ、面白さから言うと鞍掛沢のほうが断然いい。 暑い日にお泊り装備&釣り竿を持って鞍掛沢に遊びに行くのが、ベストな気がします。 梅雨あけ一週間の暑い日がねらい目かも、です。

2022年8月18日 10:11 / 返信

ゴーロの先に見えていたのは、鞍掛沢と金山沢の出合でした。登っている記録もあるので、もし次の機会があったら入ってみようかなぁ。

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