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2023/5/31皇海山

皇海山への道のりは遠いです。現在沼田側からアプローチできませんので、足尾の銀山平から庚申山を経て登ります。リーダーのKさんは2泊3日のゆったりとした計画を立ててくださいました。

5月30日

まずは初日はゆっくりと10時半ごろスタート、庚申山荘までの行程となります。

銀山平から一の鳥居までは庚申川沿いの舗装道路を歩きます。看板も整備されていて見どころいろいろ観光気分です。

庚申渓谷は降りることはできません。道路から眺めるだけのようです。抗夫滝も木々がうっそうとして、ごうごうとした水音がするもののその姿を見ることができませんでした。心の目で見るんだ!!

「天狗の投石」の看板が目を引きます。丸い石がそこだけにごろごろ集まっていました。天狗が砲丸投げの練習をしたような不思議な場所でした。やがて赤い鳥居が見えてきました。一の鳥居です。ここからは山道となります。

気持ちのいい道です。丁寧な看板がありそれぞれの来歴が分かります。「鏡岩」の伝説は親孝行のため猿に嫁いで自身も猿となってしまうという、現在では「何だかなぁ~」という伝説でした。「夫婦蛙岩」は裏から見るとちょっと恥ずかしい。「仁王門」はなるほどのエントランスです。

現代の看板だけでなく、「文久三猪年…」の石碑も残っていて古くからの信仰の山であることを感じさせます。庚申山荘は猿田彦神社の奥の院でもあります。

13時半、今夜の宿の庚申山荘に着きました。寝具はありますが自炊です。お水は沢水が引き込んであります。平日でしたので空いていて2階を寝室として1階の食堂テーブルで夕食を頂きました。私達の他は2パーティと単独の方と。。先週末は80人も泊まったとか。どうやって寝たんだろう。

5月31日

翌朝は暗いうちに起きて4時には庚申山荘を出ました。前日アタックした人は「12時間かかった」とのこと。半信半疑まさか12時間もかかるのかなぁと思いましたが、当然早出となります。まっくら。

でも、ほどなく明るくなりました。夜明けの優しい日を浴びて歩きます。

まずは庚申山を目標に歩きます。。梯子やクサリの急登の後、コメツガの穏やかな樹林の中に庚申山の山頂がありました。5時10分到達。ここからは眺望はありません。

先を急ぎます。ここからは、小刻みにアップダウンを繰り返します。それぞれのピークに名前があります。御嶽山、駒掛山、渓雲山、地蔵岳、薬師岳、白山、蔵王岳、熊野岳、剣ノ山そしてラスボス鋸山。

本領発揮のギザギザ尾根ですが、見晴らしはよくなってきました。皇海山はあれ? 

降りたり登ったり、7時50分鋸山に到達。でもまだまだ先は長い。鋸山からは下降となります。

ほどなくして 沼田側からの林道とぶつかる地点。そこからは足元も整った登山道となります。もうちょっとで山頂だ、と歩きます。

すると目の前に現れる青銅の剣。ここを過ぎるともう皇海山山頂です。9時40分到達。

まったりと食事をして10時に出発。先ほどの鋸山まで登り返します。

さきほど苦労して登ってきたのですから、登り返しはちょっとブルーな気分。霧まで出てきてのこぎりのような稜線がこっちを見ているみたい。一旦鋸山まで戻ると、往路と離れて六林班峠に分岐する道をすすみ庚申山荘に帰ります。六林班峠周辺はあっぱれな笹薮でした。一部背丈が隠れるくらいの笹ですが、基本的に足元の笹は刈ってくれて進みやすいです。迷うことなく六林班峠に着きました。

さて、六林班峠からの帰路が遠い!! 朝歩いてきたのこぎり尾根の山腹を巻く道が延々と続きます。皇海山は水が豊富な山でいく筋もの流れがやがては渡良瀬川に注ぎます。小さい沢や枯れた沢も含めれば15、6回も渡渉を繰り返しじりじりと庚申山荘に近づいていきます。

ここまで来ると疲れていて、でも、花の季節でヤシオの群生に励まされつつ歩き続けます。

沢道から地形が広がり樺平と呼ばれる地点まで来ました。庚申山荘はもうすぐ、ガンバです。

ついに庚申山荘に到着。15時50分。本当に12時間かかりました!!

疲れていましたが気分は上々、その日はゆっくり山荘で休みました。

6月1日

翌朝庚申山荘を立ったのは7時。山荘裏の登山道にコウシンソウがあるという情報があり、見に行ったのですが、ちょっと分かりませんでした。残念!!

帰り路は往路を戻りますが、一の鳥居の傍にある庚申七滝にも立ち寄ってみました。

長い長い道程でしたが、終わってみたら大満足の山行でした。

おまけ

コウシンソウは見つけられなかったけれど、お花はたくさん咲いていました。銀山平に下山したあと、国民宿舎かじか荘のお風呂に入って、限定20食のイワナのかば焼きも食べられて山旅を満喫しました。

コメント一覧

wakaba2023年6月28日 22:44 / 返信

百名山なので訪れる方は多いようです。 でも時間かかり申し訳ありません。 鎖場、岩場、薮こぎといろいろ楽しめる山行でした。

Kaede2023年7月6日 06:57 / 返信

レポートありがとうございます、この山の名前がずーっと読めず、スカイ山と言われて何のことかと思ってました。百名山手拭いにも書いてありました。勉強になります☺️

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