ツエルトの張り方(例)を示すので参考にしてみて下さい。
沢登り等で河原にビバークする場合、ロープを持っていることが多いので、積極的に利用してみましょう。
アンカーは立ち木にボーリンノット(写真は変形)がお馴染みかと…。
もう片方の長さ調節にはムンターヒッチ&ミュールノット(これもお馴染み)。
丁度良い立ち木が無い場合は、石を積んでアンカーにします。
木の枝(簡単に折れてしまうものはダメ)にスリングをカウヒッチ。
石を載せて、さらに三点で支えるように重しを載せます。
強度に不安のある場合は、二つ石を添えて、さらに重しを足します。
立ち木にスリングを巻き付けた場合と同様にムンターミュール。
石積アンカーは高さが無いので(一人の場合は斜めでも構わないが)…、
木の枝で三脚を作って高さを合わせると良い。
張ったロープにプルージックコードを巻き付けて、ツエルトの両端を吊るします。
ロープが高すぎて、ツエルトの底が着かない場合は…、
PP紐(荷造り紐)を足して長さ調節します(本体側はスリップノット、プルージック側はシートベント)。
床(四隅)が地面に着きました。
張りのあるテントマットを敷けば、四隅を固定する必要はありません。
お勧めは、キャラバンが販売するAPテントマットM。
最後にサイドを張るのですが、写真は悪い例。
バタつきを抑えるため、ショックコードを付けておくことをお勧めします。ショックコードにはPP紐を足しておきます(シートベント)。
サイドのアンカーはロープを張った時ほど強力でなくても良いです。小石(または小枝にスリップノットを結んで、適度な重さの石を載せておけば十分です。
出来上がり(二人が横になれます)。
緊急の場合等、三人で入りたいときには底を開きます。
開いたところは直接地面なので、できればテントマット等を敷きましょう。
高さは低くなりますが、三人で横になれます。
次はロープ無し。写真はトレッキングポールを支柱にしていますが、ただ立っていれば良いというわけではありません。素早く張れて、快適に過ごすためには、ある程度の知識も必要です。
今回お勧めの張り方。
まず、市販の張り綱は本体側を固定しています。
それは、ペグと自在で長さ調節することが前提だからです。
ペグの打てない河原ではどうでしょう? 写真はよく見る悪い例。自在が働くことができません。
冬山テント同様に、自在は本体側に付けましょう(張り綱は2本に切り分ける)。張り綱は1本が2.5mあれば十分です。
十分な長さの張り綱でも、大岩に直接巻き付けたのでは足りなくなるかもしれません(基本、解きにくい結び方はしない)。
ここでも小枝にスリップノットがお勧めです。
本体側に適度な重さの石を載せ、
反対側に二つ添えます。
三点で支えるように重しを載せます。
自在が本体側にあるので長さを調節が簡単です。
反対側も同じように張って出来上がりですが、入口の真ん中に支柱があったのでは不便です。
入り口側にはX型の支柱が便利です(長めの枝を二本まとめて縛り、開いただけ)。若干の高さ調節も可能です。
X型の支柱は横方向に強いので、張り綱は縦方向の真ん中に1本で良いです。
後ろ側は出入りしないので、トレッキングポールと張り綱2本のままでも良いし、X型支柱と張り綱1本、どちらを選ぶかはお好みです。
サイドを張って完成です。