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城ヶ崎 Day 2〜サムクラックでグルグル〜

今日もピーカン予報の城ヶ崎。日陰のあるファミリークラックへ、昨日は空いていなかったルートを目当てにやってきた。久々のクラックトレだった前日の疲れがあるのでどこまで頑張れることやら。とりあえず朝食のご飯は3杯食ってきたけど…

八幡野の港から遊歩道を辿って坂を登り、照葉樹林に入ると間もなく汗が吹き出してきた。昨日の午前中はそよ風が心地良かったのだが、今日は風がなく林の中はサウナのよう。ゲンナリしながらファミリークラックエリアに降りてゆくと、岩場には海風が来ていて然程不快指数は高くない。日陰の「サムクラック 5.9」からスタート。

長めで、変化のある好ルート。私は昨年、序盤のコーナークラックでハンドジャムが滑るのが怖くて敗退している。今年はどうかな?昨日と同様に、まずはアニキがリード。

アニキ、模範演技とトップロープのセットをありがとうございます。早速練習スタート、まずはエミコリンから。

左へ大きく斜上するルートなので、エミコリンはビレイ側のロープ末端もハーネスに結んで1、中間支点にクリップし直しながら登っていく。ビレイヤーは、予め確保器(ATCなど)をもう1つ用意し、ハーネスのビレイループにセットしておく。

エミコリンが終了点に着いたら、ビレイヤーはロープを張って仮固定。ここはスペースに余裕があるので、少し後退して岩から距離を取って仮固定すると後々都合が良い2。クライマーを下げないように注意して。

エミコリンは、既存の終了点のすぐ隣にもう一つ終了点を作成3。引っぱり上げてきたロープを、作成した新しい終了点に通す。

既存の終了点にテンションしてから、新たにもう1つ終了点を作成中

ビレイヤーは、クライマーが新しい終了点にロープを確実に通したことを確認4。確認したら、予め用意してあったもう1つの確保器で、クライマーが引いて行った方のロープをビレイする形を作る。ロープを張って、しっかりビレイ。クライマーと新しい終了点にテンションがかかっているかを確認5

確認ができたら、ビレイしているロープが弛まないように操作しながらルートの取付きへ近付いてゆくと、仮固定している方のロープには弛みが出来るので、クライマーが最初に使った終了点にかかったテンションが抜ける6

最初に使った終了点から、テンションが抜けたロープをクライマーが外したことを確認したら、ロワーダウンで無事終了。

斜上ルートやハングしたルートをトップロープで練習する際に便利なこの方法は「グルグル」(命名:大師匠)。

エミコリンに続いて私も登ってみた。クラック部分は突破したが、中盤の核心で外傾したスタンスにビビりまくり。足がダメなので腕に頼る。腕力の持ち合わせが無いので限界ギリギリ、疲労困憊して降りてきた。

大師匠に「やっぱり腕力も必要ですね」と言うと、「腕力を付けてこのルートが登れるようになっても、それは上達じゃない」。

「上達じゃない」のところは私も唱和した形になった。本当は分かっていたんだ、足に乗れていなくて全然ムーヴが良くなかった自覚があるのだから。ムーヴが完璧でも登れないのであれば、力が必要なのだろうけど。また逃げ口上を垂れてしまったな。

続いてRちゃん、核心の足順が良い感じ。私もそうすれば良かったな。彼女が一番苦労していたのは終盤のツルツルの岩。スラブ特訓で教わったことを助言として伝えてみたら、少しお役に立てたみたい。

登り応えのあるサムクラック、エミコリンが2回目のトライで1回目よりスムーズな登りを披露。この頃からサムクラックのルート上に陽が当たり始め、暑くなってきた。振り返って反対側を見ると、あちらは日陰で涼し気である。

大師匠と日陰で休んでいたRちゃんは、暑いのでもうサムクラックは止めにして、反対側に移動するだろうと思っていたとのこと。だが大師匠に「M葉さん(私)は負けず嫌いだから、E子さん(エミコリン)が降りたら直ぐ登ると思うよ」と言われたそうで、急いでビレイしにやって来た。大師匠はファーザークラックのすぐ近くにいらして、こちらの会話は聞こえていないはず。そもそも、まだ「もう一度登る」と口に出してもいないのに、心の中を完全に読まれている!

ええ、大師匠の読み通りにリベンジに燃えていましたとも。2回目のトライは核心で足順を変更すると、腕力を使わずにサッサと登ることが出来て大いに溜飲を下げた。次の機会にはリード、できるかなぁ。擬似リードから…かな。

反対側ではアニキ会心のリードにより「ファーザークラック 5.10b」にトップロープがかかっていた。

この後は、アニキに感謝してファーザークラックを体験…という場面だが、問題発生。サムクラックをグルグル・トップロープで繰り返し登った影響で、リード時にアニキがセットしたカムが歩いて奥に入り込み、回収困難になってしまったのだ。

完全に陽向になってしまったサムクラックでの回収便、かなり時間をかけて慎重にカムの回収に成功したアニキ。トップロープでの練習時に、カムをそのままにせずセットし直すべきだった。本当に申し訳なかったです。次回以降、気を付けます。

ファーザークラックの練習、1番手はエミコリン。前半のフィンガーパートをこなし、振られ止めを外してトラヴァースにトライ、ナイスファイト。やはり後半は難しい。振られ止めのヌンチャクに再びロープをかけるのも難しく、アニキが再び登ってかけ直して下さった。以降は、フィンガーパートまでの練習に留めた。

昨日の「新人クラック」の前半のフィンガーよりは傾斜が緩いので易しい感じ。昨日今日と、これまで練習する機会の少なかったフィンガークラックの練習ができて良かった。

昨日の午後は白波が立つ強めの風だったが、今日の海風は心地良い。会心のリードと、繊細で根気のいるカム回収便を終えて午睡に入ったアニキ。私とエミコリンも2日間の奮闘の疲れと充足感で沈没。Rちゃんにお昼寝動画を撮られてしまったのでした。

貴重な夏休みを終えたアニキ、またご一緒できる機会があったら宜しくお願いいたします!そして大師匠、いつも新たな学びと貴重な経験をありがとうございます。秋の本チャンへ向けて、頑張ります。

(2024年8月25日実施)


  1. バックロープで引いて行くのではなく、カラビナを介してでもなく、ハーネスの上下タイインポイントにロープを通して結ぶ。最終的にこのロープでロワーダウンする。 ↩︎
  2. 後退できなければそのままでも良い。 ↩︎
  3. 通常は、予め2つの終了点を作っておく。 ↩︎
  4. グルグルの実施は、クライマーとビレイヤーが明瞭に会話でコミュニケーションを取れることが前提。 ↩︎
  5. 脚注4に同じ。 ↩︎
  6. トップロープ側のロープ仮固定の際にスペースがなく後退できなかった場合は、後からビレイした方のロープを仮固定し、トップロープ側のロープの仮固定を解いてロープを出し、テンションを緩める。 ↩︎

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