• 登山技術研究会アルペンブルーメ|東京都勤労者山岳連盟に加盟する山岳会|岩登り・沢登り・雪山登山が好きなアルパインクラブ|登山の基本技術を研究し指導者を育成する山の会|東京都練馬区を拠点に活動

仔犬殺しで朝イチリード(降りて来たら昼)

下仁田の道の駅にて朝7時、Mちゃん&F田氏ペアと合流。駐車スペースが限られているので、大師匠のエスティマちゃんに全員乗り込んで出発。荒船山の相沢登山口を過ぎ、悪路が極悪レベルになっても突き進む大師匠に驚愕する3名。土砂崩れで完全に林道が遮断されている地点にて漸く停めて貰えたエスティマちゃんであった。

25分ほどで林道終点。その先、林道の道型が崩れて消失した後は沢沿いに踏み跡を辿ってゆく。雪は殆どない。左に見ている沢の傾斜が強まり、右に目印となる大きな岩が現れる辺りで左岸を見上げると、朝陽を受けて白く輝く氷瀑の一部が目に入った。

正面に巨大な十字架の如き姿で見えてきたのは「犬殺しの滝」、これは私達は見学するだけ。お目当ての「仔犬殺しの滝」はその右側。アイゼンも何も付けていないので沢が凍っているところを避けて、右方へと岩の間をすり抜けて登ると、

姿を現した仔犬は、親犬の半分くらいかと想像していたより全然デカイではないですか。確かに傾斜は親犬より緩いけどさ…

今シーズン初めての自然の氷瀑で、いきなり昨シーズンの仕上げサイズ(30m級)か…。一番上まで行かないで、途中で終了点を作って降りてきても良いよと言われて、漸く重い腰を上げてリードの支度。それでも内心ビビってるからノロノロ…

緩傾斜の下部は省いて大きな丸い岩の上からスタート。

大師匠から助言していただいたラインに沿って慎重に登攀。自然の氷瀑の形状って繊細で均一でないので、悩みつつ迷いつつ。目の前しか見えていなくて、いつの間にか予定ラインから外れてしまって一度修正。精神的には落ち着いているけれど、やはり少しずつ疲弊してくるので、上までは無理かな。と思っていたが、上部で傾斜が緩んだら途端に気が楽になって、続行。

しかし最終盤、目の前には短いながら垂直の壁。腕が疲れてきているのでファイト一発する勇気が出ない…!右端は脆いが傾斜が緩いので、そちらから何とか登り、立木で終了点を作って降りた。

Mちゃんによると、私が無事に終了点に着いた時の大師匠の感想は「あ〜疲れた」だったそうである。腰が引けて縮込まった姿勢、アックスの振りは相変わらず弱々しいし、見ているだけで疲れてしまうのも当然か。唯一の取り柄である落ち着きだけは失わなかったけど。

自分のラインとスクリューの配置を確認

装備を解いて空を見上げると心做しか陽が傾いているような?時計を見るとさすがに日が暮れてはいなかったが、うーむ、かなり時間がかかってしまった。スクリューは適切な間隔で設置できていたので、そこは満足。

みんなが1本ずつ登って時間いっぱいだった。最初に時間かかっちゃったからな…。申し訳ないです。F田氏が降りてきたのが16時過ぎ。お疲れさまでした。

支度して、もと来た道を戻る。薄暗くなってくると踏み跡が見えにくくなってくる。やがてヘッデンとなる。林道に戻れるかどうか本気で心配になってきた頃、無事に林道終点に辿り着けて安堵。フィナーレは、再び極悪ダートを攻める大師匠!

相沢登山口に差し掛かると、消防・警察の車両が集まっていた。エイプリルフールで事故があったそうだ。真っ暗な中、救助に向かっているのだと思うと、その大変さは想像を絶する。事故を起こさないようにしないといけないと改めて思った。

西上州のアイスの後は、大竹食堂でお肉を補給。大師匠に「あの弱々しいアックスで、よくリードするよ」と言われてしまい、少々情けない気分だったが、美味いトンカツを食ったらすっかり元気になりました。大師匠、Mちゃん、F田氏、今日も本当にありがとうございました!

(2025年1月18日実施)

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