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GWの白馬岳

今年のGWは猿倉から白馬大雪渓を登り白馬岳に登頂した。27日14時猿倉荘に到着。猿倉荘で登山道の様子を確認した後、少し歩いて周囲の様子を見る。小屋のテーブルで休んでいた女性にも話を聞く。女性はガイド山行で主稜から白馬を目指したが体調を崩して下山、メンバーが戻ってくるのを待っているとのこと。主稜から登るべきか、雪渓を登るべきか、計画の段階で悩んだので女性の話は興味深かった。猿倉荘は空いていた。まだ本格的なシーズンではないのだろう。居心地良い小屋だった。夕食はボリュームもあり、山菜天ぷらは美味だ。満腹になったところで明日に備えて早々に休んだ。

28日4時起床。4時半出発。周囲はまだ暗い。昨日確認した登山道を登っていく。だんだん明るくなってきた。小屋で教えてもらったとおり、1か所渡渉、1か所は木橋を渡る。本来なら水の流れは雪の下だろうが季節は確実に進んでいる。

白馬尻まで1時間ぐらいと思っていたが、2時間くらいかかった。白馬尻からは大雪渓の全容が見える。雪渓の両側は切り立った崖であるが、心配された雪崩を起こしそうな雪もプロックもすでに落ちていた。

雪渓登りは最初は楽しかったが、高度を上げるに従って苦しくなってきた。同行のKさんは淡々と登っていく。落石の心配もあるのであまりゆっくりとは休めない。実際に石が転がる音も聞いたし、雪渓が大きく曲がる石室あたりでは、足元に細かい砂利が雪の上に落ちていた。きつい雪渓登りだったが、それでも抜けるような青空に励まされてなんとか頂上小屋までくると、なんとライチョウがお出迎え。かわいい姿に癒される。

12時半ごろ白馬山荘に到着。一旦部屋に入り荷物を整理してから玄関前のテラスでおやつを食べる。ここのところ高い山に登っていないので、ゆっくりと見晴らしを楽しみつつ体を慣らす。そしていよいよ白馬岳に登る。意外だったのは白馬山荘から白馬岳には雪がついていなかったこと。積雪も風で飛ばされるのだろうか、それとも太陽の熱がもう直にあたるのだろうか。山頂を堪能して再び白馬山荘に戻る。うだうだと体を休め、夕食のカレーを頂く。鶏肉が美味しい。フルーツポンチが美味しい。小屋とはあり難いものだ。明日に備えて就寝。

29日4時起床。自炊室で持参したパンで朝食をとるが食欲はない。4時半小屋を出発。まだ暗いが昨日も登った道をたどり白馬岳へ。今日はそのまま進み栂池に下山する。徐々に周囲は明るくなってきた。雲の向こうから朝日が昇るのが見えた。

そして、今朝もライチョウが愛らしい姿で目を楽しませてくれる。

栂池から登った方から、雪道と夏道が交互に現れアイゼンの着脱が忙しいと聞いていたが本当だった。雪の上には赤ペンキで道標が書かれているが、一か所間違って降りてしまい登り返したところがあった。三国境、小蓮華、白馬大池(雪に埋もれている!)乗鞍、天狗原、をGPSで確認しながら栂池ロープウェイまで降りた。

長い行程だったけれど、下山してみればあっと言う間の愛おしい時間だった。

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